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11/15(2)見世物学会シンポジウムにいった

入札会の一般公開を見に行った後に三田に移動
三田は836やENSUKEの聖地でもあるので慶應大学の昔からありそうな店で昼飯でも食おうと言う話に
古い喫茶店に入って食事
中々『えんすけっ!』にいかせそうな趣き
食事後、慶應大学の北館に着いた時には既にシンポジウム開始から数分たっていて初っ端に聴いた話は動物は使っては駄目、蛇も食べられない、火も吹けないと言うようなこと
しかも涙ながらに……切ない。
見世物を見にきた人の多くは楽しんで帰って行くただ1000人のうちの1人が「気持ち悪い」と開催地であったり警察だったりに苦情を入れると開催が危ぶまれたり規制が入ったりすると言う。
靖国神社のみたままつりも見世物がと言うだけではなく色々な要因から来年は露店自体がなくなると言う。
色々とやる場所が制限される中で安田興行社は見世物で使っていたモノや映像の展示(ヴァニラ画廊の展示等)、現在でも興行を打っている大寅興行社では若い劇団などとコラボレーションをしつつ生き残りの道を模索している
現状に即した形で雰囲気を残したい、見世物と言う文化を残したいと言う気持ちは大切だし応援したい気持ちも強いけど少し見たかった物とは異なってきてしまう感じは覚えた。
演目に関しても子供騙しにならないような新しいモノというような話もあったけど他にも話にあった一のことを八つぐらいオーバーに言う口上・話術で子供騙しも魅せると言うのが見世物らしいと言うか好みだったりする。
蛇を食べたり、火を吹いたりと言った花形の演目も欲しいけどお約束ごとのような六尺のオオイタチ的なのとかも是非見てみたい。
重い部分を真面目に抜き出してしまったがシンポジウムは全体的にリアルな部分を話しながらも最終的には前向きで笑いも耐えなかった。
第一部終盤で話されていたフランスに三日間屋台を持っていったがたこ焼きが馬鹿売れして一日で三日分消費してしまったのでタコの変わりにソーセージを使って儲かったという話が面白かった。リアル魔神焼き。

私が嗜好する郷土玩具などもそうですがやめないで欲しいと無責任に言うことは何の足しにもならなくて、そういうのは例えば自分で後継者になるとか本気で開催地を開拓したり資金援助ができるような行動力か金がある人間だけができるもので私のような一般の消費者ができることはあるうちにできるだけ消費する(お金を払って観る、買う)こと紹介することぐらいしかできない。ただそう言う意識づけが一人でも多くの人に繋がればと思う。
頑張って欲しいものです。

見世物学会の学会誌ではおばけを取り扱っている号もあるので興味がある方は是非↓
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11/15(1)東京古典会 古典籍展観大入札会

2014/11/15

いつもの畏友たちと神保町の古書会館で開催されていた古典籍の入札会の一般公開の見学のため待ち合わせ
お目当ての百鬼夜行の絵巻を閲覧
一本は明治期のもの
二系統の絵巻を一つで描いた長編ですが
三回ぐらい巻いたら色塗りが手抜きだったり絵も途中で何度か崩れたりと作品として良いかどうかは首を捻る所ですが楽しめた。
ピンクを多様していたので江戸期の物に見れない色合いが楽しめたのは良かった。
あの赤いのもちょっとピンク気味(さくらんぼ味)
最後の逃げ惑うところまで描かれておらず

もう一本は描き方は正統だけど矢張りちょっとって言う部分有り
ただ事前に公開されていた画像によると太陽が出ておばけたちが逃げ惑うと言う描写の部分が人になっている
結構描写的に手抜きの部分や紙の上下の尺を考えずに継ぎ足している部分を考えると太陽を描いた方が楽な気はしたけどこちらも最後は珍しい系統なので実際に見れたのは良かった。

その他には白澤の絵があったり幻燈機があったり柳田國男の書簡や草稿もあったのはおばけ好きには良かった。

入札会は入札をお願いするほどの資金力は無いけどいつかはっていう思いを持ち続けられつつ、本とかには出ない、個人蔵になった時に今後世にも出ない物が実際に手にとって見れるチャンスなのでおばけ好きな方や古典籍自体に興味のある方は機会があればお勧めしたい。

毎度ながらですが大屋書房さんの妖怪カタログなども見ておくと入札会に出ているようなおばけの絵を鑑賞するのがよりたのしくなります
http://www.ohya-shobo.com/catalog.php

その他百鬼夜行関連本

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妖怪のかたち

民俗学的に集められた妖怪たちは文章として具体的に説明される事はあっても
絵として形作られているものはいない
中にはそのように語られたものが絵としていかにもそこで語られていたものがこれと言うものもあるがそのものを指すものではない。

また妖怪には同名で別の系統のものもいるし、同型で異名のものも山ほどいるので難しい。

絵巻として描かれたぬりかべが伝承として採集された『ぬりかべ』と同じものと断定することはできないし、『件』の木乃伊として伝えられたモノと同じ系統のモノだから『牛人間』と呼ばれていたものが件なのかと言うと難しいところ。
可能性のひとつとしては面白いけど多様性があった方が面白かったりもする。

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本質

『幽霊や妖怪は、日本人の、ものに対して恐れる気持ちがつくりだした『もの』であり、お話である』今野圓輔

いるんですかとか見たことがありますか
と言う質問に対して「いません」と答えるます。
この「いません」は実存は否定していますが「ない」と言う否定ではありません。
話が伝わる元になった体験者は確かにそれを感じたり、見たりしていてそれは見間違えであろうが何であろうが事実です。
それを同じ状況で見たときに共有されて名前がついたりするとなお好ましく妖怪になって行くんだと思います。
原因を究明したとして正体が動物でした自然現象でしたと解明することができることも現在増えていますが圓輔先生はこう続けています。『これらを研究することは、日本人である自分自身を知るばかりか、日本人の歩んできた歴史の、もっとも人間らしい一面を知る上で、たいへんたいせつなことのように思える』
存在しないとしてもたいへんたいせつなことなんです。

圓輔先生のこの言葉は監修された児童書『幽霊・お化け・妖怪』に書かれています。

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妖怪ウォッチ

おばけ好きということが分かるとよく聞かれることに
妖怪ウォッチの妖怪はどう思いますかと言う質問

個人的にいつもの回答としては
良いと思いますと言う事
それに関しては元々妖怪と言う概念自体が決して古いものでなくて
絵として今見ている部分は鳥山石燕→水木しげるが大枠になっているが、それ以前のものは勿論ありつつもそこから派生してデザインを若干変えたり、名前をつけて見たり、オリジナルを混ぜたりしている。
草双紙に出てくる妖怪なんかは更にキャラクターとして設定が加味されていく。
民俗学として採集されている伝承もその当時に共有された話でそれ以前から語られていたものかどうかを知る術を持っていない。
それらを総合して見た時に新しく出てきたものを否定することは過去の自分たちが嗜好しているものの否定と大差はない。
もう一つ付け加えると同じ会社が作っているサッカーゲームを見てあんなのサッカーじゃないと怒る人は多分あまりいない
別物だからと言う人だったら自分が嗜好する物とは別物だと判断すれば良いだけの話

私はあと数十年後に妖怪ウォッチで影響受けた人がゲーム中で言う古典妖怪に興味を持って妖怪を嗜好する人がどのぐらい増えて残っていくのかが楽しみでならないし、別のブームがおきてその人たちがあんなの妖怪じゃないと言いはじめるんじゃないかと楽しみにしている。

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式水下流

Author:式水下流
妖怪の造形をやっております。
妖怪展示・イベント情報を収集しております。
ブログでは
妖怪本・妖怪展示・妖怪行事の紹介やレポートが中心

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