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【妖怪学】天狗について

天狗
■身体的な特徴
 ○鼻高天狗:室町時代以降の表現
  ・赤い顔
  ・鼻が高い、棒状
 ○烏天狗:古くからの表現
  ・嘴がある
  ・猛禽類(鳶、鷲、鷹、鵟)
  ・背中に羽がある
  ・カラス天狗は鴉天狗
   鴉という字は実際には烏ではなく猛禽類

■格好
 ○修験者の服装
  ・兜布(ときん)

  ・扇 風を起こす
   威力
   家を吹き飛ばす
   火山の噴火も防ぐと言う話も

  ・高下駄:一本歯

  ・武器
   武器がある場合は僧兵の武器を持っていることが多い

   武道の達人:武術のテキストや義経の伝承
   忍者も密教系の呪文を使う

■現象
・天狗の名前が付く現象
 天狗倒し
 天狗笑い、天狗礫 山を下ろさせる
 天狗の相撲場
 天狗の麦飯:地面にぶよぶよしたものが


■天狗の形態変化
元々鳥のような形態ではなかった
 ○中国
  元々は山犬(狼)、ジャッカルのような形態

  山海経では悪いことを払ってくれる天狗(てんとう)

  ・荊景零三山の神:人頭の鳥の形状
  ・陰山の天狗:獣の形状 山海経
  ・羽の生えた人のような形態
  ・獅子みたいな天狗:獅子みたい
  ・狼のような形状
  ・唐山池州の山鬼
  →動物系のものと有翼人系のものがある

 ○日本
 ・奈良時代になってから伝わる

  流れ星=アマギツネ
  流星があるときに動物が唸っているような音
  火花が飛び散るのを狐が飛び散っているイメージ

  中国、インドでも

 ・平安時代の天狗は仏教の妨害をするものとしての魔物
  人の心を惑わすもの

 ・鎌倉時代以降 戦争との関わりも見え隠れしている(僧兵的な部分)

  仏教における天狗のポジション
  輪廻転生(六道輪廻)から外れる天狗道
  天魔:仏教の邪魔をする、仇なす→配下=天狗

  戒律を守らなくてはいけないのに肉を食べる、お酒を飲む←修行を怠る
  死んだときに成仏できずに天狗になる
  仏にも人間にもなれず魔道、天狗道に堕ちる

  武士が強くなり政治が乱れる背景で政治家や高僧が世を混乱させるところから
  人心を惑わすもの
  鼻が高いと言う表現は傲慢の表れ

  女性が基本的にはいない

 ・江戸時代には 徳川幕府は山岳信仰を擁護:江戸時代から天狗信仰が日本中に広まる
 
 ・明治時代には山岳、修験道の衰退→天狗信仰も衰退

■宗教の影響
 ・修験道 からの影響
  飯縄
  高尾山も飯縄権現:真言宗系

  護法童子
  呪術的→密教

 ・インドの宗教からの影響
  愛宕山太郎坊:毘沙門天
  鞍馬山魔王大僧正:毘沙門天
  →実は同じもの

  毘沙門天は夜叉≒鬼 工夫的、兜は鉱山のヘルメット
  ゴブリンやコボルト:お金をもたらす

  眷属は百足(銅山)
  お金の鋳型の形(樹のような百足のような形)→そこからお足と呼ぶ

  修験者は山に寺を建て、修行だけでなく金属の採集も行ったということからも関連付けられる
  隕石だったと言う説も修験道と絡みがある
  修験者が隕石の発掘に力を入れ金属文化と天狗の信仰に結びつく


  荼枳尼天:女性
  元は夜叉の仲間
  予知をする能力:ジャッカル(狐と同一視)に乗っている
  豊川稲荷
  伏見稲荷

  飯綱権現:男性 烏天狗

■日本の天狗
・鞍馬山魔王大僧正

・加波山:筑波山の北側
 上野の寛永寺前で寅吉がさらったのが加波山の天狗
 平田篤胤が記録

・三尺坊
 長野、新潟
 ダキニ天、イヅナ権現系
 白狐、ジャッカルに乗る
 狐の手足に蛇がいる→インドのバラモン教に由来
 クンダリーニ:性力 生む力、創造する力

・八大天狗尊神
 愛宕/鞍馬/白山/大山(鳥取)
 彦山(福井)/高尾山(東京)/大峯/比良
 や
 天狗番付と言った名前(固有名詞)と代表的なものを上げられた
 天狗番付けには
 名前の重複や中を見ていると色々と面白い名前が
 一目連や山本五郎左衛門、神野悪五郎も
 仏教系だけでなく神社系の天狗も

 河童のように種の名前ではなく固有名詞を持った天狗がいかに多いか
 神様ではなく妖怪の類になったのは→殺生は良くないと言う仏教的な考えから
 戒律を守らずに修行を怠ると天狗になるかもしれないと言う危うい存在

○以前の天狗のことを書いた内容
【妖怪民芸】天狗のモノ

○参考資料:
DISCOVER妖怪 日本妖怪大百科 VOL.03 (KODANSHA Official File Magazine)
講談社から出ていたムック本
村上健司さんや多田克己さん等多面的に天狗を捉えられて楽しめると思います
入門から妖怪旅行等詳しい部分まで知ることができますが

更に深く調べたい方は
・図聚天狗列伝 東日本編 西日本編
古書での入手でそれなりによい値段がしますが
天狗はこの本(二冊)あれば情報量としては完璧に近いです

付録付きで二冊ぞろいではざっと調べたとこではここが一番安めですが
もっと安く入手できるところもあると思うので欲しい方は随時チェックを

入手の際は必ず二冊揃い・天狗御札集付きか否かをチェックしてください。

妖怪ウォーカー (Kwai books) 村上 健司
天狗の伝承地についてもあげられていますので
妖怪旅行の参照に是非
上記の日本妖怪大百科にも日本全国の伝承地が紹介されています
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theme : 日本文化
genre : 学問・文化・芸術

comment

Secret

No title

『仙境異聞』に関して言えば天狗は里の人間からの呼称、自称は山人、であったり、善天狗と悪天狗という天狗の中にも別があったり、天狗の起こす闘争や火事災難は神罰の代行であるということも挙げられますね。『図聚天狗列伝』は廉価版にして復刻してくれないかなと思います。比較的持ち歩きやすい大きさで

ありがとうございます

>帝江さん

元で保存しているエクセルファイルに追記させていただきました!
漏れていた知識や
知らなかった知識をいただけるのはありがたいです。

今後ともよろしくお願いします
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式水下流

Author:式水下流
妖怪の造形をやっております。
妖怪展示・イベント情報を収集しております。
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妖怪本・妖怪展示・妖怪行事の紹介やレポートが中心

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